美大出身なのに、サービス業?!活躍できる秘密とは?

Taguchi.K 2021年入社 購買部門(2024年12月インタビュー)

最終学歴武蔵野美術大学
造形学科 工業工芸デザイン学科 インテリアデザイン専攻 卒業 
選考を受けた主な業界  信金・労金・信組
鉄道・航空・道路
冠婚葬祭
ワークスタイルヒット商品を作る仕事
形の残る仕事
豊富なアイディアを活かす仕事

2021年3月- (学生生活) 
工業工芸デザイン学科、というのは、箱根の寄せ木細工のような職人が作る工芸と、車やパソコンのデザインと言った、プロダクトデザインを一緒に学びましょう、というところです。
大学に入る前は、プロダクトデザイナーになりたいと思っていて、食器とか、文房具のデザインとかに、興味がありました。
ところが、体験授業をうけてみて、向いていないのかな、と感じたのが、インテリアデザイン専攻に進んだ理由です(笑)

2021年4月- (新卒入社)
美大には進みましたが、両親からは「好きなことをやりなよ」と言ってもらいました。
実は、実家は、小田原で歴史のあるうなぎ屋をしてるのですが、親の跡を継いでというのではなく、自分のスキルで食べていってほしい、という考えを持ってくれていたおかげだと思います。
入社してからは、会社の人に「以前、食べに行ったことがあるんだよ」とか、「Tくんちのウナギが好きなんだよ」とか言っていただくこともありました。

2021年8月- (本配属/葬祭部門)
現場では、事業部長自ら、葬祭企画会議などの会議の参加を促してくれましたし、異動が決まりかけているときも、「実際はどう思ってる?」と面談をしてくれて、本当に良くしてもらいました。
実家のある小田原エリアへの配属だったので、地域特性なのかもしれませんが、ベテランの女性スタッフからは、よく食べ物をもらいましたね(笑)
「食べてないんでしょ」と言って、おにぎりやパン、お惣菜までいただくこともありました。

2023年4月- (異動/商品本部)
新商品の開発や、現場から欲しいといわれたものをパッとすぐ図面に起こして提案する、といったことが今後の目標です。
図面に起こすには、ソフト自体は特殊なものを使っていますが、技術としては、イラストレーターなどの作図系のソフトが使ったことがある人なら、覚えるのが早いと思います。

9:00~ 現場にいたときは、お客様のご利用にあわせて、出勤時間はバラバラでしたが、今は、ほとんど9:00出勤をしています。

11:00~ 作業としては、立ちっぱなしのことが多いです。
 ただ、集中力が続かないので、適宜、休憩を取りながら進めています。
 お客様がいる現場では、そうはいかないと思いますが、自分なりに集中できる環境は作りやすいです。
 やることは沢山あるので、今日はあれをやろうかな、これをやろうかな、と考えながらやっています。

13:00~ 昼食
 その日の作業によって、昼食休憩を取る時間はまちまちです。

17:40~ 仕事が落ち着いているときは、定時で帰ることもあります。
 残業をしても、18:00~19:00には帰ることが多いですね。
 現場から、急な依頼があったときに対応できるよう、11:00出勤で20:00退勤というシフトもあります。

※商品本部は、フレックスタイム制です。
コアタイムは13:00~14:00、1日当たりの標準労働時間は、7時間40分です。

当社には、夢工房という、オリジナル製品や葬祭用品などを自社製作、試験製作ができる工房があります。
私はそこで、主に新規開業予定の葬祭施設で使用する、葬祭用品の製作を行っています。

葬祭用品といっても、当社の場合は幅が広く、オリジナル祭壇や、「花園」まで作っています。
分かりやすいもので言うと、焼香台といって、お焼香をするときに使う台や、枕花を置く台、受付で使うカウンターなども作ります。
製作にかかる期間は、木工製の大きなものの場合、塗装前の白木の状態から組み立てまで、2~3週間。塗装をするのにプラス2週間以上かかります。
大体2~3名で作りますが、1人で作ることもあります。

年に3施設ほどは新規開業しているので、1年を通じて、葬祭用品を作っている感じですね。
ただ、会長からは「作業員になってはいけないよ」と、よく言われています。
新商品の開発であったり、夢工房にある色々な機械を有効活用して、効率やコストに自分から積極的にかかわることが、今後の課題です。
ほかには、施設メンテナンスや、資材の発注も行います。
作って終わり、ではなく、使い続けられるようにすることも、役割の一つですね。

大学では、レーザーカッターなど、夢工房にある機械と同じものが揃っていて、自由に使ってください、という環境でした。
木を切る丸ノコなどもあったので、大学とほとんど一緒だな、という感じです。

武蔵野美術大学のインテリアデザインでは、教授に途中経過を話すと、楽しそうに話を聞いてくれるというか、面白いことやっているね、と言ってもらえました。
そこでは、誰も見たことがない物を作ろう、というのが一番だったので、見たことをあるものを作っても、評価がされないんです。
アート寄りな人間だったのだと気づくこともできて、自分に合っていることもできたと思っています。

今の仕事では、今後、新商品の開発などにも関わっていく必要があるので、葬祭の現場を経て、戻ってきた感じというか、戻らなくてはいけないな、原点回帰しなくてはいけないな、と思っているところです。
夢工房で一緒に作業をすることがある会長も、視点が高かったり、考え方が自分とは違っていたりして、教授みたいだなと密かに思っています(笑)

就職活動のときは、少しモノづくりからは離れたいなあと思っていたので、その中で、地元で就職できる企業を色々と探していました。
実際に、選考を受けていたのも、鉄道会社と信用金庫、といった地元密着の企業でした。

冠婚葬祭は、当社だけで、たまたま求人で、夢工房のことが書いてあるのを目にして、これなら面接もうまく進むかな、と思って受けました。
自分が何に向いているか分からないけれど、地元の企業が良いな、というのと、実家が飲食店を経営しているので、人に関わる仕事が良いな、という感じでした。

本配属前にしていただいた個人面談に言われたのは、「最終的には工房の仕事に進んでいってほしいと思っているから、製作のメインになっている商品が、葬祭の現場でどう使われているのかを知ってほしい」ということでした。

実は、最終選考でも、そんな話を聞かされてはいたので、いずれ異動になるとは思っていました。
ただ、漠然と、一通り仕事を覚えられてからだろうから、早くて3~4年、もしかしたら5年くらいかなと思っていました。
異動を聞かされた時は、まさか2年で、という感じでしたね(笑)

具体的に、使い方が分かりますし、どこを壊しやすいのかな、というのも分かりました(笑)
あとは、製作したものが、実際にいくらで販売されているのか、ということや、外注したらいくらになっていたのか、というところまで分かっているのも大きいですね。

今ある商品を増産する時のモチベーションにもなりますし、新しいものを作るときにも、これくらいのコストで出来て、これくらいの利益が上げられる、じゃあ作りたいな、となります。
これは、現場を見てみないと分からないことだと思います。

使っている人の顔や声も分かるし、お客様の反応も知っている。
デザイナーになりたくないな、違う道に進みたいな、と思っていたのも、そういう理由だったので、やりたいことができている感じですね。

温泉が好きなので、お風呂に行ったり、サウナに行ったりしています。
自然がある方が好きなので、箱根とか熱海とか、山梨くらいまでなら、足を延ばすこともあります。

昨年は、職場の先輩と沖縄にも行きました。
その先輩が、石垣島と宮古島が好きなので、初めての沖縄でしたが、本島ではなく、宮古島に連れて行ってもらいました。
可愛がってもらっていたというのもあって、4泊5日というスケジュールでした。
初めて行くならと、ベストシーズンの7月上旬を選んでくれて、半年くらい前の安い時期にチケットを取って…と、色々と教えてもらいましたね(笑)