私たちの仲間を紹介します。

惜しげもなく教えてくれる。こんな環境、他にはないと思います。

2016年入社 調理師前嶋 優太

Q 今のお仕事の内容を教えてもらえますか?

A 主に、通夜振る舞いや忌中払いのお食事に使う食材の下ごしらえをしています。それ以外に「焼き場」も担当させてもらっています。和食の世界では、一番下っ端を「追い回し」と呼ぶのですが、その「追い回し」から「焼き場」「揚げ場」「煮方」と段々ステップアップしていきます。今はその段階を踏ませてもらっているところです。

それから、湘和やカルチャーBONDS(ボンズ)では、温かいものを温かいままお客様へ提供しているので、料理人がお客様の面前で調理をします。そのため、厨房の中だけで仕事をするのではなく、お客様の前で天ぷらを揚げることもあります。今は、会葬者が20名から30名くらいの場合は、一人で仕事をさせてもらっていますが、先輩の中には100名ほどの料理を一人で担当されている方もいます。

Q お仕事の中でやりがいを感じることは、どんなことですか?

A 新しい仕事に踏み込んだときですね。今は、まだ、それほど魚をおろせないので、自分がまだおろせない魚を触らせてもらうときに、やりがいを感じます。例えば、カンパチやヒラメに触らせてもらえると、本当に嬉しいです。ただ、嬉しいだけではいけないので、まずはちゃんと一人でおろせるようにしたいと思っています。おろせるようになったら、次はネタ用に切れるようになるのが目標です。

和食の料理人という独特の世界なので、よく、「昔じゃありえない」と言われますが、昔は自分で魚を持ってきて、先輩の技を盗みながら覚えたそうです。今は、先輩方にちゃんと教えてもらえるので、調理師学校を出てからも、スキルを身につける場があって、すごくありがたいです。ただ、教えてくれる人がたくさんいる分、その人なりのやり方になってしまうことはありますね。(笑)

Q 先輩方に教えてもらうことは、どんなことがありますか?

A 例えば、まかないで天丼を作ることもあるのですが、「まだまだ温度が足りていないよ」とか、「揚げすぎだよ」とか言われることがあります。

それ以外にも、天ぷらを揚げるときに跳ねてしまった粉をそのままにしていたら、すぐに拭くようにアドバイスをもらったこともあります。なぜかというと、周りをきれいにしながらやれば、次の段取りにもすぐに進めるので、それが料理の出来栄えにも影響する、ということでした。そんなふうに、まかないを作りながらでも、普段の仕事に生かせる指導をしてもらっています。

Q 仕事をしていて、厳しいと感じることはありますか?

A ベテランの方が入った頃は、まず、先輩がまかないを食べる時に使う茶碗、湯呑み、箸、箸入れがそれぞれどの先輩の分なのかを覚えるところから始まった、と聞きました。しかも、食事中も気が抜けなくて、先輩の湯呑みの傾き具合を見て、すぐに次のお茶を淹れに行かなくてはいけなかったそうなので、とても厳しかったと思います。

その後に入った先輩でも、まだまだ「教えてもらうより盗め」という時代だったと聞きました。その先輩は、自分の仕事を早く終わらせて、盗みに行っていたのだそうです。

でも、自分の場合、仕事を早く終わらせようとすると、まだまだ未熟な分、どうしてもその仕事がおろそかになってしまうこともあります。そのため、終わらせて盗みに行くのではなく、先輩方に教えてもらいながら仕事を進めさせてもらっています。

先輩方の時代では考えられないような教育をしてもらっている上に、さらに「いつでも聞きに来い」とも言ってもらっています。実際に色々と聞きに行くと、惜しげもなく教えてもらえるので、とても心強いです。厳しい料理人の世界にも関わらず、聞きに来るのを待ってくれる先輩方が、これだけたくさんいるここの環境は、本当にありがたいことですね。

Q この会社を選んだきっかけは、何でしたか?

A 自分は高校生のときに父親を亡くしていて、葬儀をカルチャーBONDS(ボンズ)藤沢で行いました。そのときに、列席者の方が「あったかい料理だった。珍しい。」と言って下さったのが耳に入りました。自分は食べていなかったのですが、葬儀で温かい料理が出ることが珍しいことなんだ、というのが印象に残っていたのだと思います。

その頃はまだ、料理は趣味程度に家で作るくらいだったのですが、その後、調理師学校に通って、就職活動をするときに、おもてなしにこだわりを持っているこの会社を選びました。

Q 入社前と入社後で、イメージと違っていたことはありますか?

A 自分は和食の道を志していますが、まかないでは中華を作ることもあります。あるときは、先輩方から、「和食よりも、こっちの方が旨いな」なんて言われたりしました。(笑)
それから、当社には、フレンチのシェフもいるので、手伝いをさせてもらうこともあります。使っている調味料が和食とは違うので、勉強のためにメモをしたり、レシピをノートにとっておいて、家で作ってみたりすることもあります。そんなふうに、和食だけに関わるわけではないところは、イメージと違っていたかもしれません。

それから、和食でも、盛り付け方が学校で教わるのとは違うので、驚きました。学校では、高さを出して綺麗に見せるために、後ろにツマをひく、というところまでは教えてくれません。ここなら、仕事をしながら「ああ、そういうやり方もあるんだな」と学べることが多いです。同じ素材でも、自分が盛りつけた料理と、先輩が盛り付けた料理では、綺麗さが全然違います。まかないで同じような入れ方をしても、先輩が入れたものはやっぱり何かが違うんです。仕事からだけでなく、まかないから学ぶことは本当に多いですね。

今は、自分にも後輩が出来て、まかないは後輩がメインで作っています。その後輩が作ったまかないの味をみるのですが、そばつゆを作ったときなどは「かつお出汁で、追い鰹をした方が美味しいよ」とアドバイスをすることもあります。まだ的確なアドバイスが出来ていないかもしれないのですが、先輩からは「教えることも勉強だから」と言われているので、頑張っているところです。